学級経営に生きる「小さな道徳授業」をつくる /// 第4回 図書室で発見しよう!【問題編】
連載第4回 図書室で発見しよう!【問題編】
教師のチカラ編集委員 鈴木健二
1.図書室へ行こう!
学校で素材を発見できる場所として重宝するのは
図書室
である。
と言っても、本が大量にあるため、何をどう見ていったらいいのか、途方に暮れる人もいるだろう。
そこでお勧めしたいのが、
新刊コーナー・お勧めの本コーナー
である。
ここだったら、数もそれほど多くないし、新しい話題を取り上げた新刊や誰かがお勧めしてくれた本が所狭しと並んで待っていてくれる。
次の写真は、ある小学校の図書室の新刊コーナーである。
このコーナーのそばには、先生たちのお勧めの本コーナーが設置してあった(学校によっては司書の方のお勧めの本が置いてあったりする)。
これらのコーナーに、どんな本が並べてあるのか、じっくりと眺める時間は、とても幸せである。
「小さな道徳授業」の素材がいくつ発見できるか、ワクワクするからである。
2.素材として活用しやすい本の特徴とは?
新刊コーナーやお勧めの本コーナーでは、表紙が見えるように展示してあるので、活用できそうな本を短時間で発見することが可能である。
図書室で「小さな道徳授業」の素材を発見しようとしている教師には、実にありがたいコーナーである。
素材として活用しやすい本には、次の特徴がある。
- 子どもたちと一緒に考えたくなる書名が付けられている
- 表紙のイラストに子どもの興味関心を惹きつける魅力がある
『ピン!あなたのこころのつたえかた』(ポプラ社)は、新刊コーナーに展示されていた本である。
「こころのつたえかた」という表現がおもしろい。この書名を見ただけで、「どうしたら心を伝えることができるのだろう?」という疑問がわく。
イラストもインパクトがあり、「赤い忍者みたいな子どもは、いったい何者だろう?」と考え始めてしまう。
『心ってどこにあるのでしょう?』(金の星社)は、お勧めの本コーナーに展示されていた本である。
書名が問いかけになっているので、表紙を提示するだけで子どもたちの思考が促される。
ほのぼのとしたイラストの女の子は目をつぶっていて、問いについて考えているように見える。
3.より効果的に活用するポイントは?
このように、図書室では、表紙だけでも「小さな道徳授業」を創ることができそうな本を何冊も発見することができる。
だから、図書室に行かないのは、実にもったいない!
ところで、図書室で発見した本をより効果的に活用するためには、いくつかのポイントがある。そのポイントとは何だろうか。
猛暑の続く夏休み、エアコンの効いた快適な図書室に閉じこもって考えてみよう。
~~~解説編に続く~~~
【新刊】小さな道徳授業3
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