「地味にいい学校」に学ぶ実践のオーナーシップの育み方

教師が育ち、授業改革に取り組む公立小・中学校の学校づくり
次期学習指導要領改訂に向けた中央教育審議会の議論の中心にいる編者が、矢継ぎ早の「改革」に翻弄されることなく、愚直に自校の現状を見つめ、自らの課題に即した改革に取り組む「地味にいい学校」の核心を解き明かします。
編者が関わってきた公立の小中学校14事例をふまえ、教師が育ち、授業改善に取り組む学校づくりの「道しるべ」となることを願って編まれました。
先生方の学校づくりの参考に、ぜひお役立てください!
改革に次ぐ改革に翻弄され、条件整備も追いつかないなかで、現場の体力が落ち、改革の受け手という意識が先行して、実践を「こなす」感覚が強まっているように思います。……人手不足で今までの当たり前の体制も維持できず……こうした状況下では、学校にはチーム戦がより求められますし、また、授業づくりや学校づくりのオーナーシップの回復なくしては、仕事が楽になる感覚も、教職の手応えも得られないでしょう。
学校の外側からその状況を眺めると厳しいものがありますが……必ずしも目新しい取り組み等をしているわけではないが、いい学校だなと感じる学校に出会います。……
そうした「地味にいい学校」をどう見て、自分たちの実践のヒントにしていけばよいのか、そうした学校の見方や学校を創ってきた先生方の知恵やコツを共有したいと思い……本書を企画しました。(本書「はじめに」より)
◇【目次】
はじめに 石井英真
第1章 「地味にいい学校」を創る方法論 石井英真
第2章 教師が育つ、元気になる学校づくり 小学校の事例から学ぶ
1 躍動感があふれる学校 池田市立石橋小学校
2 対話のある学校 和泉市立青葉はつが野小学校
3 温度のある(温かみのある)学校づくりを求めて 福山市立緑丘小学校
4 「みんなでやる」から「みんながやる」学校へ 久留米市立鳥飼小学校
5 一人ひとりを大切にする学校 札幌市立幌南小学校
6 みんなでつくる・みんなが育つ学校づくり 岸田蘭子
7 「教育のやりがい」と「学校が元気になる期待」を循環させる学校経営 銭本三千宏
8 教師が育つ、元気になる学校づくり 石井英真
第3章 学校ぐるみの面の授業改善への道 中学校の事例から学ぶ
1 授業を見直す!「生徒指導にもつながる授業」でめざす安心できる学校 和泉市立和泉中学校
2 教師同士の学び合いでめざす「普通がすごい学校」 高槻市立第一中学校
3 「学びの変革」で学校を変える 京都市立向島東中学校
4 教育DXで創る生徒も教師も主体的に学ぶ学校 吉田町立吉田中学校
5 「大東愛」が紡ぐ学びの変革 福井市大東中学校
6 学校に関わるすべての人の強みを活かした、参画と協働の学校経営 太田洋子
7 子どもたちを“座標軸”にした学校づくり 盛永俊弘
8 学校ぐるみの面の授業改善への道 石井英真
◇著者について
石井英真 京都大学大学院教育学研究科准教授
博士(教育学)、日本教育学会理事、日本教育方法学会常任理事、日本カリキュラム学会理事、文部科学省「児童生徒の学習評価に関するワーキンググループ」委員、「今後の教育課程、学習指導及び学習評価等の在り方に関する有識者検討会」委員、「教育課程企画特別部会」委員など。
主な著書に、『今求められる学力と学びとは』(単著、日本標準、2015年)、『再増補版・現代アメリカにおける学力形成論の展開』(単著、東信堂、2020年)、『授業づくりの深め方』(単著、ミネルヴァ書房、2020年)、『未来の学校』(単著、日本標準、2020年)、『高等学校 真正の学び、授業の深み』(編著、学事出版、2022年)、『中学校高等学校 授業が変わる学習評価深化論』(単著、図書文化、2023年)、『教育「変革」の時代の羅針盤』(単著、教育出版、2024年)など多数。

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