「最悪の事態」と受け止めて

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日本標準

6月10日の日曜日。梅雨らしく小雨模様だ。

 

「未来の年表2」が机上にある。話題になった前著の影響で、著者の河合雅司氏は、今全国から講演依頼が殺到していると、本人が言われている。

人々が、最近感じているそれぞれの不安を、手際よく整理し、刺激的にリストアップしてくれたのが「みらいの年表」の2冊なのだろう。

 

今日本は、歴史上未体験の「最悪の事態」を迎えているらしい。

「超高齢化社会」「人口減少社会」「AI社会」ざっくりカテゴリー分けをするとこの三つになるようだ。(私見である)

 

「超高齢化社会」

例えば高齢者の運転免許返上という問題がある。

分別よく返上した高齢者が増えてくる。いいことだ。

その人たちがどっと電車に乗ろうとすると、人数も増え、動作が遅いから今の停車時間では無理になる。遅延し、ダイヤ改正になる。

日常の足(交通の便)を失い、家にこもりがちになり、栄養不足となり、要介護へのスピードが早まる。・・・いいことばかりではない。

 

ネット通販時代だ。そして一方で圧倒的な運転手不足だ。

私も利用しているからよくわかるが、留守が多い。運転者側から見ると実に非効率。行って留守の分は全くの無駄だから。

車の自動運転が言われているから、将来的な展望として「運転手」という職業は見通しが悪い。つまり若い人は職業としてチョイスしない。運転手が高齢化し、そして不足していく。当然だ。

高齢者は、自分で買いに行けないからネット通販に頼るという情勢で、そのままそれが不可能な状況が作られている。

ネット通販事業は、今最も重宝され、そしてお先真っ暗である。

 

「人口減少社会」

失われた20年(最近では30年)で、非正規雇用の働く人が増えた。子どもを産んで育てられるのか、という問題と直接にリンクしている。

欧米では女性の社会参加は当たり前。それは出産や育児、そして教育費用を国が保障する姿勢が明確だから。

日本では「自立」という大義名分の「自己責任」がまかり通る。

結婚しない人が増え、結婚しても子どもの数は増えにくい。

 

「AI社会」

AIが人間の夢を叶えてくれるという話ではない。当面は。

日本を支える大企業が、今AI技術を取り込もうと熱心だ。

圧倒的な技術革新、スピード化、ミス対策等によって、世界のライバルに勝つための競争だ。

そして、その圧倒的な努力は、雇用人員の削減に帰結する。

 

いくつか思いつくことを書いたが、これらの心配を言えばきりがないほど頭に浮かぶ。

 

そして、これらの大きな課題に対策が見えない。これが今の日本だ。

「最悪の事態」ではなかろうか・・・。

 

 

 

 

 

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