今を生きて、未来を拓く

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日本標準

3月7日の日曜日。薄曇りの朝、春の気配を感じる。

3.11を目前にして、この10年間の東北、そして福島がドキュメンタリー番組で放送されている。

今だけこんな特番をやってもなあと思いつつ、親を失った10歳の少年が今年成人式を迎える様子や、帰る故郷を失って都会で暮らす高齢者の夫婦の寂しい姿を見ると、涙が止まらなくなる。

福島原発事故の処理には、あと30年か40年か、それ以上かもわからないらしい。つまり事故処理の確たる技術は無いのだろう。

それでいて各地で原発を再開していいのだろうか?

 

ドイツでは、福島原発事故を理由に原子力利用をやめると決意した。

地球温暖化を考慮して太陽光発電などに開発に力を入れている。

今を生きている私たちは、同時に明日(未来)の道を切り拓いていることになる。

日本とドイツの選択、どちらがより未来を大事に見つめているだろうか?

 

私は教育に携わる仕事をして50年になる。

そして今、「基礎・基本の学力の獲得」と「人との交わり方を学ぶ」、この二つが教育の目的と確信するに至っている。

人との交わり方というのは、社会の作り方とも言い換えられる。

人は、つながり合い、協力し合って生きていく。

その結果が「世の中(社会)」だから。

 

私は思うのだ。

高校とか大学とかになったら、

どんな社会にしたいとか、そのためにこんな仕事をしたいとか、それだったら今こんな勉強をしておかなくちゃあ、とか。

そんなことに焦点を合わせた時間の過ごし方をしてもらいたいと。

日本の教育は、少し近視眼的ではなかろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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