「君たちはどう生きるか」を、もう一度
7月29日の日曜日。
今、台風が日本を蹂躙している。
先日の豪雨被災地に、また危険が迫っているようだ。
今朝もずっとニュースで警戒や避難を呼びかけているが、被災地の方々はどんな気持ちでこの呼びかけを聞いておられるのだろう。
とにかく、すべての人々の無事と安全を祈るしかない。
古稀を過ぎてから、いろいろ身の回りのものの整理を始めている。
その筆頭が本の処分と整理だ。
その中で、昨日1冊の古く赤茶けた文庫本を見つけた。
「君たちはどう生きるか」(岩波文庫)だ。そう、最近また話題になっている。
1982年発行となっている。私は30代半ばだ。
多感な中学や高校の時ではなかったらしい。
古い文庫本を、パラパラめくってみた。そして思わず引き込まれた。
中学2年生のコぺル君に、叔父さんがいろんなことを語り掛ける。
「君もこれから、だんだんに書物を読み、立派な人々の思想を学んでいか なければいけないんだが、しかし、それにしても最後の鍵は、・・・コぺル君、やっぱり君なのだ。君自身のほかにはないのだ。君自身が生きて、見て、そこで感じたさまざまな思いをもとにして、はじめて、そういう偉い人たちの言葉の真実も理解することが出来るのだ。
・・・だから、肝心なことは、いつでも自分が本当に感じたことや、真実心を動かされたことから出発して、その意味を考えていくことだと思う。・・・」
ここに引き込まれた。・・・その後も読み続けた。
まさに、生きることの意味を教えてくれている。
今読むと、言葉の一つ一つが新鮮だ。
私のその後の人生の中で体験したこと、見たこと、感じたこと、考えたことが、新鮮に感じさせているのだろう。
この本は、生涯に3回読めばいいのかもしれない。
多感なときに、世の中で頑張っているときに、そしてその人生の整理を考え出したころに。
みなさんも、いかがですか?
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