よくある質問
Q1.標研式CDTの特長は?
「到達目標と評価規準」に基づいて作成 — Plan
到達度型評価のパイオニア・日本標準が,学習指導要領と教科書を詳細に分析。義務教育で到達すべき到達目標を「問題」として具体化しました。
多様な出題形式で,児童の学力状況を正確に診断 — Do
誤答分析に役立つ選択肢式問題や記述式問題など,診断内容に応じ出題形式を工夫しました。基礎・基本の問題だけでなく,活用問題も出題しています。
指導に役立つ教師用資料や,保護者用資料を出力 — Check
児童の学力診断だけでなく,指導の改善にも役立つ多彩な教師用資料が出力できます。分かりやすい保護者用資料も出力ができ,保護者への説明責任にも応えることができます。
「やりっぱなし」にしない,指導のための検査です — Action
内容別の「補充プリント」を収録したCD-ROMが付いています。また,保護者用資料にもWeb上にある「補充プリント」にアクセスできる二次元コードが付いています。検査実施後の事後指導にご活用ください。(※通信費が発生する場合がございます。)
Q2.問題は,どのように作成していますか?
到達目標の詳細な分析と,予備調査を実施して作成しています。
問題作成の手順
Step.1>>対応する評価規準の設定…学習指導要領と各教科書の到達目標を詳細に分析し,対応する評価規準を設定
Step.2>>具体的な問題の作成…到達目標の分析に基づき,具体的な問題を作成
Step.3>>予備調査の実施…作成した問題を,調査対象校で実施し,調査結果を分析
Step.4>>実施用の問題完成…調査結果の分析をもとに,問題を標準化し,実施用の問題が完成
到達目標と評価規準の分析・設定
標研式CDTの作成にあたって,最も中心になる課題は,到達目標と評価規準の設定です。学習指導要領と各教科書で扱われている単元内容から到達目標を詳細に分析し,対応する評価規準を設定しました。
その中から重点目標を選びだして学力の到達状況を把握するための具体的な到達目標を抽出しました。さらに,指導要録の観点にそって,それぞれの範ちゅうからも検討を加え,目標を明らかにしました。
こうして明らかにされた目標について,到達しているかどうかをみるための問題内容が分析・作成されています。
この検査が診断や指導の手がかりになり得るために,児童がつまずきやすい典型的な内容を選びだし,問題作成に生かしました。
到達目標の分析と設定にあたっては,教科の学年の系統と,児童の発達段階に照らして検討を加えました。重点として選びだした到達目標が,すべての児童が習得する必要のあるものであり,またほとんどの児童が習得可能なものであるかを検討して,目標設定をしています。
問題内容の分析と作成
●問題作成・選定の留意点…到達目標の設定,重点目標の選定をもとにして具体的な問題を作成し,予備調査で検証しました。
●問題作成の手順…到達目標の設定,重点目標の選定,目標に基づく問題の作成と,作業をすすめ,調査問題を作成しました。これらの手順を踏むことによって,児童が誤答をしたとき,その原因が推測できるような問題内容になっているか,児童が不必要につまずかされるような問題や,おさえのきかない問題になっていないかをきびしく調査結果にてらして再検討し,問題を決定してきています。
●予備調査と標準化…調査対象校を選び,予備調査を実施しました。この予備調査の結果を項目分析し,弁別力の低い問題の改善や,問題そのものの良否の検討をし,最終的な問題作成の参考にしました。調査結果は, ア.観点別・小問別正答率集計表 , イ.累積度数分布表 , ウ.項目分析一覧表 の3つのコンピュータ集計表にまとめ,最終的な問題を確定するための分析資料としました。さらにコンピュータで観点別・小問別に正答率を分析検討して,一部訂正を加えて標準化しました。
●評価基準の設定…学力の水準を評価する尺度が評価基準です。この基準を教育的な配慮のもとに,到達状況に応じた3段階に設定しました。この基準は,あくまでも,教育の過程における到達・到達不十分の目安です。
問題作成・選定の留意点
●児童の到達度が把握でき,児童のつまずきに対して適切な診断と治療ができる問題であること。
●到達状況を把握するために必要かつ適切な問題数にすること。また,学級の大部分の児童が時間内にやりきれる問題数であること。
●設問の形式は,児童のつまずきのようすが的確に,客観的につかめ,診断と治療が適切に行えるように,選択式・短答式・論述式と,問題内容に合った形式とした。問題は,予備調査に基づいて再検討の上修正を加えて決定した。
予備調査のねらい
●同一目標群に対する複数問題の出題とその結果の検討
●時間配分の適切性
●問題数と配列上の適切性
●誤答の型分け
●実験校の現場教師への問題の妥当性に関する意見の収集
評価基準の設定(認知領域)
●十分に到達・・・正答率80.0%以上
●おおむね到達・・・正答率60.0~79.9%
●到達不十分・・・正答率0~59.9%
Q3.診断・指導資料はどのようなことに役立ちますか?
児童の到達度と,学力に応じた指導のポイントが分かります。標研式CDTでは,9種類の豊富なコンピュータ診断・指導資料をご提供いたします。分析診断の目的に応じて,診断・指導資料をご活用ください。(さらに,2種類の有料オプション資料(Excelデータ)もあります。)
コンピュータ診断・指導資料の使用例
どの観点に弱点があるか診断するとき(個人)
〈1〉個人別学力診断票
〈3〉観点別到達状況一覧表
〈4〉小問別反応表
どの内容(領域)に弱点があるか診断するとき(個人)
〈1〉個人別学力診断票
〈4〉小問別反応表
〈5〉学級S-P表
どの観点に弱点があるか診断するとき(学級)
〈3〉観点別到達状況一覧表
〈4〉小問別反応表
〈6〉学級の学力分析診断表
どの内容(領域)に弱点があるか診断するとき(学級)
〈4〉小問別反応表
〈5〉学級S-P表
〈6〉学級の学力分析診断表
指導要録に記入する場合
〈1〉個人別学力診断票
〈3〉観点別到達状況一覧表
保護者会用の参考資料として使う場合
〈1〉個人別学力診断票
〈2〉あなたの学力診断票
学年全体の学力状況を分析する場合
〈3〉観点別到達状況一覧表
〈4〉小問別反応表
〈6〉学級の学力分析診断表
〈7〉学年別成績順位一覧表
〈8〉学年別学力状況一覧表
〈9〉学校の学力集計表
学校全体の学力状況を分析する場合
〈9〉学校の学力集計表
Q4.個人情報をどのように管理していますか?
「名簿や検査用紙」などの情報は,次のように厳重に保護・管理しています。
株式会社日本標準及び日本標準教育研究所では,標研式CDTに関してお預かりする「名簿や検査用紙」などの情報は,児童のプライバシーという基本的な人権に係わる情報と認識し,次のように厳重に保護・管理してまいります。
お預かりした情報は,学力を客観的に評価・診断する目的に基づいて,所定の資料を作成するためにのみ使用させていただくとともに,ご依頼いただいた学校または教育委員会等の依頼主様以外の第三者に提供したり,使用させることは一切ありません。
情報の使用中は秘密を厳守し,使用後は責任をもって焼却・消去いたします。
社内においては「保護管理規程」及び「取扱手続規程」を定め,紛失,破壊,漏洩,改ざん,不法アクセス等の危険から保護する対策を講じています。
実際の採点・診断作業も,セキュリティ対策を行った採点ルームで専任のスタッフが採点・診断を行います。また,診断用コンピュータは外部から独立したものなので,児童の個人情報保護は万全です。なお,当研究所は,年度ごとに全国または各地域の学力状況を比較評価・診断したり,学力向上の改善策を分析検討したりするために,児童一人ひとりの学力結果を統計データとして集計し,利用させていただく場合もあります。